一寸の虫にも五分の魂
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クヌギカメムシの群れ
寒い日と暖かい日が交互に訪れ、徐々に冬に向かいつつある。山の木々も色付いてきた。
山梨県平地の公園では、産卵するモンキチョウ、♀の奪合いをするウラナミシジミやヤマトシジミ、日光浴や吸蜜中の越冬蝶、婚活で忙しいセグロバッタやクヌギカメムシ等が忙しそうにしていた。





◆クヌギカメムシ交尾(2009年11月上旬・山梨)
山梨の公園でクヌギカメムシの集団に遭遇した。
樹によっては数十頭が交尾や産卵をしていた。卵で越冬する。
クヌギカメムシは3種(純正、ヘラ~、サジ~)いるが、ここにいたのは純正クヌギカメムシだった。



↑マルカメムシ(2009年11月上旬・山梨)
クヌギカメムシと並んでいたので大きさの比較ができる


↑アカスジキンカメムシ5齢幼虫(2009年11月上旬・山梨)
このまま越冬して初夏に羽化する


↑クサギカメムシ(2009年11月上旬・山梨)
成虫で越冬する


↑スコットカメムシ(2009年11月上旬・山梨)



↑ヨコヅナサシガメ5齢幼虫(2009年11月上旬・山梨)
ここにも進出していた





◆セグロバッタ交尾(2009年11月上旬・山梨)
同公園の日向では、クルマバッタモドキやヒナバッタ等に混じり、セグロバッタ(セグロイナゴともいう)が活発に跳ね回っていた。


↑クルマバッタモドキ(2009年11月上旬・山梨)


↑ヒナバッタ(2009年11月上旬・山梨)


↑トノサマバッタ(2009年11月上旬・山梨)


→ホームページ
# by issun_no_mushi | 2009-11-19 13:50 | 半翅目(蝉・亀虫)
オオカマキリ産卵
 今年は夏が短い分、季節進行が早い様だ。
山梨高地で観察した結果、通年は11月上旬がピークのウスタビガが、今年は既に終わり、早くもフユシャク蛾が3種類も確認できた。
昆虫界の山梨高地は既に初冬モードだった。
 表紙は10月下旬時点の神奈川平地状況。



◆オオカマキリ産卵(2009年10月下旬・神奈川)
小雨の公園を散策していて産卵シーンに出会えた。
無事に命をつないで欲しいものだ。



◆アブラゼミ♀とハラビロカマキリ♀(同上)
10/24に神奈川の公園でアブラゼミ♀に出会った。
おそらく前日以前の暖かさで間違って羽化した模様。


→カマキリ卵

→セミぬけがら

→ホームページ
# by issun_no_mushi | 2009-11-12 23:05 | 網翅目(カマキリ)
サツマシジミ・ヤクシマルリシジミ
今年最後の初蝶探索の為、真神ゆさん、DX-9さんと片道6時間(約450km)の行程で、三重に日帰遠征してきた。
苦労の甲斐あって、目的のシジミチョウ2種に意外とあっさり出会うことができた。
これで邦蝶撮影は202種となったが、残る種は遠地・離島など難関ばかりとなってきた。


◆サツマシジミ(2009年10月下旬・三重)
三重以西の南部から九州に分布するシジミチョウ。
和名の通り南九州に多く、沖縄県には分布しない。
迷蝶として過去に神奈川でも採集例はあるらしい。
今年静岡で見られたという情報も有り、温暖化で北上している模様。
何年か後には神奈川にも定着するかもしれない。



◆ヤクシマルリシジミ(2009年10月下旬・三重)
静岡以西~九州の南岸、及び八重山に分布する。
越冬態は一定ではなく、通年成虫が見られるとか。
低温型は翅裏の黒斑が薄目。


↑ルリシジミ(比較用・過去画像)


↑スギタニルリシジミ(比較用・過去画像)


↑ウラナミシジミ(2009年10月下旬・三重)


↑ベニシジミ(2009年10月下旬・三重)
まだ黒っぽい鱗粉が混じり、低温型に成り切っていない感じ。


↑ヤマトシジミも多かったがボロばかりだった(2009年10月下旬・三重)


↑チャバネセセリ(2009年10月下旬・三重)


↑良いところに網を張ったジョウロウグモ(2009年10月下旬・三重)


↑犠牲になったのはウラナミかヤクルリかな。


→ホームページ
# by issun_no_mushi | 2009-11-03 16:13 | 鱗翅目・蝶
ショウリョウバッタモドキ
千葉の副産物を続ける。今回は直翅系。
直翅目と言えば、バッタ、コオロギ、キリギリス、カマドウマに加え、カマキリ、ナナフシ、ゴキブリ等も含んでいたと思っていたが、いつの間にかバッタ、コオロギ、キリギリス、カマドウマだけを指す様になったらしい。



◆ショウリョウバッタモドキ(2009年10月中旬・千葉)
ショウリョウバッタモドキとは、ショウリョウバッタに似ているが異なるという意味の和名。
動植物の和名には、~モドキ、~ダマシ、ニセ~などという名称は多い。
失礼な気もするが、後から認識されたか、数が希少な種が「モドキ」となる宿命にある様だ。


↑ショウリョウバッタモドキ(神奈川産)


↑ショウリョウバッタモドキ(静岡産)


↑ショウリョウバッタ♂
♂は♀の半分程度の大きさでよく飛ぶ。
キチキチバッタという俗称の由来は、飛ぶ時の音からきている。


↑ショウリョウバッタ♀
コメツキバッタという俗称の由来は、こう持つと米をつく様に上下に動くことからきたらしい。


↑ショウリョウバッタ♀ 茶色型


↑オンブバッタ♀
オンブバッタも似ていなくもない。
♂が♀におんぶすることから付いた和名だが、その生態はバッタの仲間に共通する。


↑オンブバッタのペア(緑同士)


↑オンブバッタのペア(茶♂と緑♀)


↑オンブバッタのペア(緑♂と茶♀)


◆ニホントビナナフシ(2009年10月中旬・千葉)
九州以北では♀だけで単性生殖する。
大半のナナフシは翅が退化しているが、本種は翅をもつ。
この個体は前脚を失っている様だった。



↑ニホントビナナフシ(神奈川産)


↑シラキトビナナフシ(東京産)


→ホームページ
# by issun_no_mushi | 2009-10-28 21:18 | 直翅目(バッタ)
宝石虫
千葉遠征の副産物として歩く宝石の様な昆虫にも遭遇した。
彼らは保護色を選ばずに、逆に目立つ戦略で進化したらしい。


◆ハンミョウ(2009年10月中旬 千葉)
ハンミョウの種類は多いが、中でもナミハンミョウの美しさは格別だ。
林道などで会うと、人前を案内するかの様に少しずつ飛んで進むのでミチオシエの俗称を持つ。

↑巣から覗くハンミョウ幼虫(2009年9月 長野)
巣穴の近くを通る虫を襲って喰う。

↑幼虫の巣穴。周囲に襲われた虫の残骸が残る。
幼虫は振動などに敏感で、人気を察して奥に隠れている。

↑ミヤマハンミョウ(2009年8月 山梨)
大半の種のハンミョウはこの様に地味だ。

↑ミヤマハンミョウ(2009年9月 長野)
捕食した際に反撃されたらしく、触角に噛み付いた蟻の頭が残っていた。



◆オオキンカメムシ(2009年10月中旬 千葉)
冬に千葉で集団越冬することが知られるキンカメムシの仲間。
大きさも飛び方もまるでカナブン並。

→ハンミョウ2006
→ハンミョウ2008

→ホームページ
# by issun_no_mushi | 2009-10-21 21:08 | 鞘翅目(甲虫)
ルーミスシジミ
ルーミスシジミのリベンジに久々千葉に赴いた。
この蝶は千葉および近畿以西の南岸に局所的に分布する環境省の絶滅危惧Ⅱ類。
奈良県では天然記念物に指定されたものの、伊勢湾台風後の消毒が原因で姿を消したとか。
今回は油断してヤマビルに1ヶ所加害された。



◆ルーミスシジミ(2009年10月中旬・千葉)
この小型のシジミは明治に宣教師ヘンリー・ルーミス氏が千葉で発見し、友人プライヤー氏が命名したらしい。
この蝶で、ようやく邦蝶の撮影200種目となった。
翅表の模様はムラサキシジミ♀とそっくりだが、青い鱗粉の色がやや水色っぽい。


◆ムラサキツバメ(2009年10月中旬・千葉)
同地では大型のムラサキツバメ、中型のムラサキシジミも棲息し、ルックスのよく似た相似形の3種に出会えた。



↑ムラサキシジミ(2009年10月中旬・千葉)

ムラサキシジミやムラサキツバメの翅表はこちら↓
→ムラサキツバメ・ムラサキシジミ2008

→ホームページ
# by issun_no_mushi | 2009-10-15 23:40 | 鱗翅目・蝶
クロウスタビガ・ムラサキシタバ
今年は蝶に集中していたが、久しぶりに蛾撮りに出かけた。
面子はDX-9さんと真神ゆさん。
現地ではMatszさんとも合流できた。
目標は旬のクロウスタビガとムラサキシタバ。
満月という悪条件ながら今年も両種に会えたが、同時に両種に会えたのは初めてだ。




◆名月とクロウスタビガ♂(2009年10月初・山梨)
今年はあちこちで早目に出現している様子だったので、例年より早く出かけ、♂10頭に会えた。




クロウスタビ♂8頭、クスサン♀3頭が来た段階で、普通なら大量に見られるはずのヒメヤママユが全く現れずに、???状態だったが、遅れてようやく数頭の♂♀が飛来。
クロウスタビを放置して、「貴重な」ヒメヤママユを撮ったのは初めてだ(笑








◆ムラサキシタバ(2009年10月初・山梨)
現地では既に発生後数日を経ていた模様だが、この日のべ3頭に会えた。




シロシタバも2頭来ていたが、通年なら出会うベニシタバは見られなかった。

→クロウスタビガ2008
→クロウスタビガ2007
→クロウスタビガ2006
→ムラサキシタバ2008
→ムラサキシタバ2007
→ムラサキシタバ2006

野蚕図鑑

→ホームページ
# by issun_no_mushi | 2009-10-07 21:30 | 鱗翅目・蛾・天蚕
アヤヘリハネナガウンカ・アカシマトラカミキリ
無謀にもシルバーウイーク初日に信州に出撃。
はたして八王寺付近の中央高速は朝5時から大渋滞。
高速料金を千円にしてこんな状態なら・・・
このまま無料化なんかしたら、日本には高速道路が無くなる!!

途中で寄り道して渋滞を避け、午後から信州を訪れて、「ふしあな日記」spaticaさんと合流。
お陰様で、ついにDX-9さん念願のアカシマトラカミキリに会うことができた。
真神ゆさん共々ほっとした(笑




◆アヤヘリハネナガウンカ(2009年9月中・長野)
合流前に現地で雑虫探索をして偶然出会った稀種。
アカハネナガウンカとはまた違った魅力がある。



↑アカハネナガウンカ(8月山梨)
目付きがふざけている・・・




◆アカシマトラカミキリ(2009年9月中・長野)
2度目のリベンジでようやく出会えた。
大きく、赤が鮮やかな美しいカミキリだった。
今回ほどしげしげとケヤキを眺めて歩いた記憶はない(笑


↑ルリボシカミキリ 
比較用に過去画像から。普通種になりつつあるが、これも綺麗なカミキリだ。


↑キイロトラカミキリ
これも比較用に過去画像から。普通種だが黄色が鮮やかならもっと人気が出そう?


→ホームページ
# by issun_no_mushi | 2009-09-30 23:00 | 鞘翅目(甲虫)
東京のクロマダラソテツシジミ
NHKのニュース(2009/9/9)で、東京で東南アジアの熱帯地域を原産とするシジミチョウの一種が見つかったと報じていた。
最近の日本の蝶事情に少し詳しい方なら、これはクロマダラソテツシジミのことだとピンときたと思う。
(長い和名の為か、ネットでは「クマソ」と略すケースを多く見る。クマソタケルに引っ掛けているのかな?)

昨年は近畿まであちこちのソテツで姿を見せて西日本を騒がした蝶で、九州では定着できた模様だが、今年はまだ大阪等では姿を見せず、越冬できなかったのではないかという噂もあった。

そんな蝶が、まさか東京で?と思ったが・・・
9/15に心当たりを探してみたら、2つ目の公園の1本のソテツの周辺で10頭以上が飛び回っていた。幼虫の食餌であるソテツの一部には目立つ喰痕があった。
いずれ八重山で会えるとは思っていたが、東京で出会うとは。これで撮影できた邦蝶は199種となった。
9/18に見かけた成虫は少なかったが、幼虫は複数頭確認できたので、もう1化しそうだ。

今のところ静岡、千葉で確認されている模様だが、まだ神奈川では発見報は聞いていない為、東京への進出ルートは謎だ。
このソテツは、東京にお住まいの方が、1990年代初めに自治体に引取ってもらった経緯があるそうなので、蝶がソテツごと東京に移動したという可能性はまず考えられない。
やはり放蝶なのか?

その後、ojyal(grassmonblue)さんからメールを頂き、東大で東京産・千葉産のマーキング調査を行っていること、ポイント情報は東大側から一部の方々に公開されていたらしいことも知った。
進出ルートは調査の結果を待たねばならないのかもしれない。

東京のソテツはもちろん自生はしておらず、冬を越すにも「冬囲い」という防寒処置を要する為、大阪付近で蝶が越冬できないなら、おそらく東京での越冬は難しいと思われる。

ちなみに、幼少の頃に何かの本(図鑑?)でソテツをボロボロに食害するソテツシジミについて読んだ記憶がある。ボロボロに食害されたソテツの絵が記憶に残っている。
調べてみたら、(クロマダラソテツシジミとは別種の)ソテツシジミが1966年に八重山の一部で大発生し、2年間で姿を消したらしい。
今回のクロマダラソテツシジミも似た経緯を辿るのだろうか。

2009/10/2追記
その後、人づてではあるが大阪府(環状線内)と神奈川県南部から、それぞれ今年の発見報を聞いた。
千葉、東京とくれば、神奈川は予想の範疇ではあったが、昨年あれだけ目撃された大阪で発見がこんなに遅れたのは不思議だ。



◆クロマダラソテツシジミ羽化(2009年9月中・東京)
翅がまだ伸びきっていない羽化間もない個体にも会う事ができた。
ソテツの樹皮の隙間から出てきた様だ。



◆クロマダラソテツシジミ(2009年9月中・東京)
薄曇りが幸いして、翅を開く個体も多く見られた。
翅表だけを見るとウラナミシジミとそっくりに見える。




↑幼虫


↑こんな色の幼虫もいた。もうすぐ蛹になるのか。蟻がまとわりついていた。



↑蛹のカラ


↑成虫はソテツ自体より周辺の低木に多く見られたが、1頭だけソテツにこだわる個体が見られた。
産卵準備活動か? この時は何かを舐めていた。


↑マーキングされた成虫も1頭見られたが、他の成虫に比べてくたびれた個体で、ソテツの側で大人しくしていた。



↑ソテツの食害の状況


→9/17に観察に行かれた真神ゆさんの記事

→ホームページ
# by issun_no_mushi | 2009-09-23 16:09 | 鱗翅目・蝶
静岡遠征
天気予報は雨だったが、真神ゆさんの冷静な判断と読みで静岡遠征を決行。
雨は帰りまでほとんど降らず、気温もそこそこで蝶の活性も上り過ぎず、理想的な状況でフィールドワークできた。
DX-9さんの勘も冴え、目標のウラナミジャノメ、クロコムラサキ、ミヤマシジミ、ツマグロキチョウの全種に会うことができた。


◆ウラナミジャノメ(2009年9月中・静岡)
ヒメウラナミジャノメに似るが西日本に分布する希少種。
環境省の絶滅危惧種Ⅱ類。神奈川では既に絶滅した。
ヒメウラナミジャノメとの違いは、後翅裏の目状紋が通常3つで、後翅表は1つしかない点。


◆ヒメウラナミジャノメ(2009年9月中・静岡)
北海道~九州まで広く分布するジャノメチョウの普通種。
ウラナミジャノメとの違いは、後翅裏の目状紋が通常5つあり、後翅表は2つ以上ある点。
イネ科、カヤツリグサ科等を食草とし、幼虫で越冬する。

→似た蝶との区別



↑クロコムラサキ♂
正確にはコムラサキの黒化型♂。
この付近では普通のコムラサキに混じって少ないながら見られるらしい。
この日は同一のヤナギの樹液で2個体見かけた。


↑コムラサキ♀
♀は青く光る鱗粉が無い。


↑ゴマダラチョウ
クロコムラサキと同じヤナギの高所で吸蜜していた。
最近アカボシゴマダラばかり見ていたので、久しぶりの出会い。



↑ミヤマシジミ♂


↑ミヤマシジミ♀
ミヤマシジミには久しぶりに会った。
新鮮な個体が複数、ヤマトシジミと見間違えるばかりに飛んでいた。



↑ツマグロキチョウ
ここはキタキチョウよりツマグロキチョウの方が多く感じた。
かつては神奈川にも同様な環境があったと思われるのだが・・・


↑カワラケツメイ
ツマグロキチョウの食草。確かにここには多かった。


山口県の徳地では、村興しでカワラケツメイのお茶を作ったところ、ツマグロキチョウが発生して昨年ニュースとなった。


→ホームページ
# by issun_no_mushi | 2009-09-16 21:31 | 鱗翅目・蝶

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