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カテゴリ:膜翅目(蜂)( 3 )

シロスジヒゲナガハナバチ?・ルリモンハナバチ

膜翅目(ハチ目)は種類も多く生態も様々で興味深い昆虫なのだが、あまり撮っていない。
被写体としては敏感で動きが早く、種によっては人間も攻撃する為、撮らないというより撮れない(笑)

おまけに手元の資料が乏しく同定が難しい。
撮れない上に同定も悩ましいとなると・・・今後もハチの画像は増えそうもない(笑)

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◆シロスジヒゲナガハナバチ(Eucera spurcatipes)♀(?) (9月 神奈川)
外見からそう同定していたのだが・・・
正直言ってまったく自信がないので?を付けておく(笑)

手元の古い図鑑には標本写真しかなく情報も少ない為、ネット上を漁ると日本のヒゲナガハナバチは3種らしい。
いずれの種も本州から九州に分布する。
手元の図鑑ではミツバチ科だが、最近はコシブトハナバチ科になった様だ。

前翅の肘室が3室のTetralonia属
・ニッポンヒゲナガハナバチ(Tetralonia nipponensis)
・ミツクリヒゲナガハナバチ(Tetralonia mitsukurii)
肘室が2つのEucera属
・シロスジヒゲナガハナバチ(Eucera spurcatipes)
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画像の個体は肘室が2つなのでシロスジヒゲナガハナバチ。触角が短いので♀。これで同定完了と思ったら・・・
ミツクリヒゲナガハナバチは秋に出現するが、他の2種は春に出現とのこと。

肘室が2つで秋に出現するヒゲナガハナバチは存在しないことになる。
ミツクリヒゲナガハナバチや、近種のシロスジコシブトハナバチ、スジボソコシブトハナバチのネット画像も検討したが画像と同じ種とは思えない。

現時点では(間違って秋に出てきた)シロスジヒゲナガハナバチ♀と仮同定。
今後、新たな知見が得られたら修正するかもしれません(笑)

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◆ルリモンハナバチ(Thyreus decorus) (9月 神奈川)
秋に現れるブルーが美しいハチ。本州から九州に分布する。
ケブカハナバチ類 Anthophora に寄生(スジボソフトハナバチに寄生と記した資料もあった)。
寄生する種は花粉を集める必要がないので毛が薄いとか。

最近会ったハチを列挙。

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↑モンスズメバチ(8月 神奈川)
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↑コガタスズメバチ(8月 神奈川)
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↑キイロスズメバチ(8月 神奈川)
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↑キボシアシナガバチ(8月 神奈川)
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↑キアシナガバチ(8月 神奈川)
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↑ムモンホソアシナガバチ(10月 山梨)
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↑クマバチ(8月 神奈川)
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↑ハラアカヤドリハキリバチ(8月 神奈川)
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↑キオビクモバチ(8月 神奈川)
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↑オオシロフベッコウ(9月 神奈川)
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↑キオビツチバチ(9月 神奈川)
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↑オオモンツチバチ(9月 神奈川)
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↑アメバチモドキ sp.(10月 埼玉)
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↑アシブトコバチ sp.(10月 山梨)
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↑ルリチュウレンジバチ(8月 神奈川)


→ホームページ
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by issun_no_mushi | 2014-11-05 22:25 | 膜翅目(蜂)

スズメバチ

秋は越冬準備のクマによる被害が増える。
しかし、人的被害(死亡事故)はクマよりハチ(大半はスズメバチ)の方がずっと多い。

・クマによる死亡事故 1.3人/年(2000~2006年統計:pdf) 
・ハチによる死亡事故 18.4人/年(2005~2011年統計) 

秋はスズメバチの新女王が誕生する時期で、巣全体が神経質になっている。
一方、秋は人間が山菜取りや行楽でスズメバチの領域に立入る機会が増える。

スズメバチはすき好んで人間を襲うことはない。
あくまでも巣を守る本能で、巣を脅かす敵に反撃するだけだ。
人間が被害に遭うのは無意識にでもハチか巣を脅かした場合等に限る。
両者の遭遇による事故はお互いに不幸と言うしかない。
だが、人間は知識と知恵でその危険を最小限に抑えることができる。

「君子危うきに近寄らず」「さわらぬ神に祟りなし」
スズメバチに遭遇しそうな場所には近寄らないのが最善策。
だが、どうしてもフィールドに行きたい時は「備えあれば憂いなし」。
相手を知って不幸な遭遇を回避することは人間にしかできない。

昼のフィールドワークでは黒っぽい服装は避け、黒髪を隠す帽子があると安心。
香水、化粧品等の中にはハチを呼び寄せるものがあるので極力身に着けない。
万が一、スズメバチに遭遇したら刺激しないでそーっと回避する。急な動きは厳禁。


クマもハチも過剰に恐れる必要はないが・・・
フィールドではあくまでも人間は部外者。
例えば、残飯やジュース缶等を捨てる行為は、クマやハチ等を呼び寄せる。
フィールドで痛い目に合わない為には、自然に対する謙虚さが不可欠と思う。

<参考サイト>
「都市のスズメバチ」 
  →スズメバチはなぜ刺すか
  →スズメバチに刺されないために 
  →アナフィラキシーショック 
  →スズメバチの見分け方 

 所さんの目がテン!ライブラリー
  →学んで安心スズメバチ 
  →超巨大バチ襲撃の瞬間 

スズメバチの仲間は、膜翅目スズメバチ科スズメバチ亜科。
英名はHONET(一部はWASPとも称し、厳密な使い分けの定義は諸説あって判明しなかった)
大型種が多く、樹液や他の昆虫等を餌食とする。
女王を中心とした社会性のハチで、大型の巣を構成する。
強い毒を持ち、尾部の針で刺す。針は産卵管が変化したものなので♀しか刺さない。
一般に見かける個体は全て働き蜂(♀)。
女王のみ成虫越冬して翌年新たに巣を作る。

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◆キイロスズメバチ Vespa simillima xanthoptera (9月 神奈川)
働き蜂は17~25mm。本州~九州に分布。
小型だが攻撃的で、軒下、崖下等に大型の巣を作り、人的被害が増えている。
全体に黄色部が多く脚も黄色で全身に黄色の毛が生えているので、関東甲信で見かける種の中では識別は容易。山林の開拓によって天敵であるオオスズメバチが減り、キイロスズメバチが増えているという説もある。

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↑他のハチを捕食するキイロスズメバチ(過去画像)
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↑灯火にも来た(過去画像)
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↑アップ(過去画像)
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↑ペンションで特別に味見させて頂いたキイロスズメバチのハチの子(過去画像)
 精が着いた(笑)

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◆コガタスズメバチの巣 (9月 神奈川)
さほど攻撃的ではない種とされているが、巣付近では要注意。
崖下の地上1mで偶然遭遇した巣はサッカーボール大で手を伸ばせば届く位置。働き蜂が忙しそうに周囲を飛び交っていた。一瞬固まったが、背を低くしてゆっくりその場を逃れて事無きを得た。

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↑コガタスズメバチ Vespa analis (9月 神奈川)
 働き蜂は22~27mm。本州~沖縄諸島に分布。
 一見オオスズメバチに似た外見だが、頭盾(口の上)下側の突起が3つある。
 樹枝、崖下、軒下等に巣を作る。
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↑コガタスズメバチは胸から数えて2本目の腹部の黒帯が太い(過去画像)
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↑コガタスズメバチのアップ(過去画像)
 
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↑オオスズメバチ Vespa mandarinia japonica (過去画像)
 働き蜂は27~37mm。日本全土に分布。日本最大のハチ。別名スズメバチ。
 毒性が強く、攻撃的。樹洞や地中、人家の壁内や屋根裏、軒下等に巣を作る。
 キイロスズメバチやミツバチ等の巣を襲うこともある。頭盾(口の上)下側の突起は2つ。
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↑オオスズメバチ同士のバトル(過去画像)
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↑目前でマメコガネを捕えて解体していたオオスズメバチ。バリバリという解体音がリアルに耳に残る(過去画像)
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↑オオスズメバチ越冬女王のアップ(過去画像)

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↑ヒメスズメバチ Vespa ducalis (上7月、下6月 神奈川)
 働き蜂は25~36mm。本州~四国に分布。「ヒメ」という和名だがオオスズメバチに次いで大きい。
 毒性も攻撃性も比較的強くないとされている。樹洞や屋根裏等に規模の小さな巣を作る。
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↑一見オオスズメバチに似た外見だが、尾端が黒いのがヒメスズメバチの特徴。
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↑クモの巣にかかったヒメスズメバチ。クモはどこかに避難中(笑)
 自然の営みに余計な手出しをして刺されても割に合わないので、彼女の自力脱出に任せた。

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↑モンスズメバチ Vespa crabro (6月 神奈川) 
 働き蜂は21~28mm。日本全土に分布。
 一見オオスズメバチに似た外見だが、額部の単眼の周囲に明確な黒斑がある。
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↑モンスズメバチのアップ(過去画像)
 
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↑クロスズメバチ Vespula flaviceps (過去画像)
 10~18mm。北海道~奄美に分布。毒性も攻撃性も比較的強くないとされている。
 地中に巣を作る。甲信地方ではヘボ等と呼び、ハチの子を食用にする。
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↑真冬(2011/12/30)に神奈川のツバキで会ったクロスズメバチ
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↑ヘボ(クロスズメバチ)の保護を呼びかける看板(過去画像)
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↑信州産ハチの子

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↑チャイロスズメバチ Vespa dybowskii (過去画像)
 17-27mm。北海道~本州中部に分布。数は多くない。
 本種の女王は、まだ働き蜂がいないホスト(キイロスズメバチ等)の初期の巣を襲い、ホストの女王を殺して巣を乗っ取り、生まれてきたホストの働き蜂に自分の働き蜂を育てさせるとか。

 知れば知るほど自然の奥深さに感心するばかり。


2013/10/13追加
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↑ツマグロスズメバチ Vespa affinis (過去画像)
 20-22mm。奄美大島以南に分布。画像は西表島産。 


2013/09/24追記:
・つい数年前から対馬に外来種ツマアカスズメバチが侵入して問題になっているらしい。
読売新聞の記事

・まだ行ったことはないが・・・
スズメバチの巣の展示をしている長野県東御市の「蜂天国」がちょっと気になってます(笑)


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by issun_no_mushi | 2013-09-23 15:31 | 膜翅目(蜂)

弱肉強食

秋は冬に備える季節でもある。
その為か弱肉強食シーンが目立つ。
2005/10神奈川県

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■オオスズメバチ
オオスズメバチ同士のバトル。巣の異なる働き蜂同士か?
勝者(左)は敗者(右)を解体中。敗者の尾端の毒針が虚しい。

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■ナガコガネグモ♀
秋になると林道ではジョロウグモ、草地ではこのクモが目立つ。
産卵を控えた母グモは食欲旺盛。
今回の獲物はコバネイナゴのペアが一網打尽になった模様。合掌。

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↑コバネイナゴ(同日)

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↑ジョロウグモ♀(同日)


「相模国の自然スケッチ」の過去の表紙から
http://www.geocities.jp/issun_no_mushi/
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by issun_no_mushi | 2005-10-16 14:19 | 膜翅目(蜂)