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一寸の虫にも五分の魂

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ヒメアカネ・マユタテアカネ

しばらく鱗翅目が続いているので、久々蜻蛉目を。
トンボも見かけると撮っていないわけではないが、特定の種を狙って遠征することはほとんど無い。
トンボは肉食で、下がらずに前進する象徴から、縁起をかつぐ武士社会で「勝虫」として好まれ、兜の前立て等に蜻蛉のデザインを用いていた。
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◆ヒメアカネ♂(東京10月)
東京産は初めて出会った。他のアカネより小さい。
胸部側面は斑紋が無く、マユタテアカネに似る。
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◆マユタテアカネ♂(同上)
眼間の黒い斑紋を眉に見立たのが和名の由来。
尾端が反るのが特徴。ガガンボを捕食していた。

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↑マユタテアカネ♀(神奈川8月)翅端に黒斑のあるものもいる。

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↑ナツアカネ♂(神奈川10月)♂は全身真っ赤になる。

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↑アキアカネ♂(神奈川9月)

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↑ミヤマアカネ♀(神奈川8月)翅の半ばに黒斑があるのが特徴。

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↑リスアカネ♀(静岡9月)ノシメトンボに似るが胸横の斑紋が微妙に異なる。

→ホームページ
# by issun_no_mushi | 2011-10-12 22:34 | 蜻蛉目(トンボ)

ヒメヤママユ・クスサン

前線が通過する度に涼しくなり、鳴く虫もセミ(半翅目)から直翅目にバトンタッチしつつある。

蝶の大物と言えばアゲハチョウ科だが、蛾の大物はヤママユガ科。
カイコ科に近い仲間で、カイコ同様に繭を利用してきたことから野蚕とも呼ぶ。
ちなみに、皇居でも天蚕(ヤママユ)を養蚕されています。
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◆ヒメヤママユ♂(山梨9月)
ヤママユやクスサン等と比べ、ひと回り小さいが、色彩はやや派手系。
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↑ヒメヤママユ黒化型♂♀(埼玉10月)首周りの毛が黒く、翅の斑紋も濃くなる。
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↑ヒメヤママユ黒化型♀(埼玉10月)

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↑ヒメヤママユの発生ピーク(埼玉10月)


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◆クスサン♀(同上)
前翅を下げて止まっている時に驚かせると、後翅の眼状紋を見せて威嚇する。

クスノキは樟脳の材料にもなるが、アオスジアゲハやクスサン(楠蚕)等、その葉を食べる連中もいる。

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↑クスサン交尾(同上)灰色の方が♂

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↑ヒメヤママユ♂とクスサン♀(同上)

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↑ヤママユ(同上)

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↑ヤママユ(中)とクスサン(上♀、下♂)(同上)

→野蚕図鑑

→ホームページ
# by issun_no_mushi | 2011-10-06 21:00 | 鱗翅目・蛾・野蚕

クロアゲハ

日本のアゲハチョウ科は21種。その内訳は以下の通り。

・ウスバシロチョウ亜科6種 ウスバシロチョウ族 ウスバシロチョウ属3種
                                ウスバシロチョウ
                                ヒメウスバシロチョウ
                                ウスバキチョウ
                  タイスアゲハ族   ギフチョウ属2種
                                ギフチョウ
                                ヒメギフチョウ
                              ホソオチョウ属1種
                                ホソオチョウ
・アゲハチョウ亜科15種   キシタアゲハ族   ジャコウアゲハ属1種
                                ジャコウアゲハ
                              ベニモンアゲハ属1種
                                ベニモンアゲハ
                 アオスジアゲハ族  アオスジアゲハ属2種
                                アオスジアゲハ
                                ミカドアゲハ
                 アゲハチョウ族   アゲハチョウ属11種
                                ナミアゲハ
                                キアゲハ
                                クロアゲハ(下
                                オナガアゲハ
                                モンキアゲハ
                                ナガサキアゲハ
                                シロオビアゲハ
                                カラスアゲハ
                                オキナワカラスアゲハ(既見なるも未撮影)
                                ヤエヤマカラスアゲハ
                                ミヤマカラスアゲハ

アゲハチョウ族は多数派で11種を占め、ナミアゲハとキアゲハを除くと黒系アゲハばかり。
ナミアゲハも稀に色彩変異で真っ黒の個体が現れるらしい。

蝶の家紋が平家によく使われたのは有名だが、その流れで織田信長も揚羽蝶紋を用いている。
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◆クロアゲハ(神奈川9月)
ナミアゲハ、キアゲハ等と並ぶアゲハチョウ族の代表。
南方では尾状突起消失や赤紋増大等の変異が出る。
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◆ミヤマカラスアゲハ♂(同上)
北海道~九州に分布するが奄美以南には棲息しない。
意外にも、千葉県だけは分布していないらしい。

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↑カラスアゲハ(同上)

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↑ナガサキアゲハ♂(同上)

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↑ナガサキアゲハ♀(長崎9月)

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↑ナミアゲハ(神奈川4月)

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↑キアゲハ(神奈川4月)

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↑アオスジアゲハ(神奈川5月)

→ホームページ 
# by issun_no_mushi | 2011-09-28 21:03 | 鱗翅目・蝶

ミヤマシジミ・シルビアシジミ

シジミチョウの仲間は日本に75種ほどいる。
シジミチョウ亜科ヒメシジミ族はその半数に近い32種を占める。
本州以南では勝ち組とも言えるヤマトシジミや北海道や東北では普通種のヒメシジミも、分布が局所的なシルビアシジミやミヤマシジミも、先に載せたクロツバメシジミもタイワンツバメシジミも、皆ヒメシジミ族の一員だ。
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◆ミヤマシジミ♂(静岡9月)
アサマシジミヒメシジミに似るが、後翅裏縁の黒斑内に明確な青色が出ることで区別できる。

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↑擦れたミヤマシジミ♀(同上)

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◆シルビアシジミ産卵(長崎9月)
ヤマトシジミに似る。ミヤコグサに産卵していた。

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↑ボロのシルビアシジミ♂(同上)

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↑シルビアシジミと同じポイントに混生しているヤマトシジミ。
 カタバミに産卵中。(同上)

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↑シルビアシジミの食草であるミヤコグサで吸蜜するヤマトシジミ(同上)


→ホームページ
# by issun_no_mushi | 2011-09-21 22:15 | 鱗翅目・蝶

タイワンツバメシジミ

9月に入った途端に台風の洗礼を受け、日程変更を余儀なくされつつ、タイワンツバメシジミに会いに九州まで飛んだ。
日程変更の甲斐あって、現地ではほぼ天候に恵まれ、半日だったがashさんご夫婦ともコラボ出来た。

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◆タイワンツバメシジミ♂(長崎9月)
ツバメシジミに似ているが、ツバメシジミに比べて小型で、尾状突起が長く、後翅裏の黒点が少ない代わりに大き目で目立つ。
現地では保護活動を行っていた。
同種で撮影済の蝶は232種となった。

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↑タイワンツバメシジミの幼虫はシバハギの花を喰う。

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↑♀の産卵
長い和名の為、略して「タイツ」もしくは「ワンツ」と呼ばれている。

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↑同じポイントに混生していたツバメシジミ♂(同上)
 タイワンツバメシジミと比較するとひと回り大きい。

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◆クロツバメシジミ交尾(同上)
 略して「クロツ」と呼ばれている。

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↑九州特産の朝鮮半島亜種。いわゆるウミクロツ。

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↑食餌のタイトゴメに産卵する♀

→クロツバメシジミ(東日本亜種)

→ホームページ
# by issun_no_mushi | 2011-09-14 21:28 | 鱗翅目・蝶