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一寸の虫にも五分の魂

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迎春

新年明けましておめでとうございます

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2011年は卯(兎・兔)年。
ウサギの名を持つ虫には思い至らなかったので、角を耳に見立てて、可愛い顔のアカボシゴマダラの越冬幼虫を選びました。

本州にいる本種は人為移入種として問題になっていますが、もちろん蝶自身には何の罪もありません。

一寸の虫にも五分の魂。
今年も多くの虫に会い、命の尊さ、自然の美しさ、多様性の驚きなどを学ばせてもらおうと思っています。

今年もよろしくお願い致します

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↑アカボシゴマダラ成虫(神奈川 2009/7)

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↑アカボシゴマダラの越冬幼虫の全身(埼玉 2010/12)
数回観察したポイントのアカボシゴマダラは、12月上旬は樹の枝で越冬していたが、12月中旬以降は、在来種のゴマダラチョウ同様に、根元の落葉に全頭が移動していた。
このポイントでは同一の樹にゴマダラチョウとアカボシゴマダラが同居していた。

ゴマダラチョウやオオムラサキの幼虫は尾端が二股に開いているが、アカボシゴマダラは画像の通り尾端が閉じている。
ゴマダラチョウとオオムラサキの区別は下リンク先を参照
→オオムラサキ幼虫・ゴマダラチョウ幼虫

→ホームページ
by issun_no_mushi | 2010-12-31 23:54 | 鱗翅目・蝶

ユキムカエフユシャク

フユシャクを探しに真神ゆさんと埼玉X’マス遠征に赴いた。
残念ながら川北さん蛾LOVEさんは仕事で欠席だったが、川北さんに調整して頂き、現地で初めてBacon.Lさんとお会いして、ユキムカエフユシャクやキノカワガ、キイロテントウ、クリサキテントウ、ナミテントウ、各種カメムシ、クモ等々、冬の虫探索を半日楽しんだ。

帰路に地元神奈川のフィールドに寄り、時間が遅く、風が強く、気温は低く、月も丸いという悪条件ながらも、人生初のクロオビフユナミシャク♀に出会えた。天からのクリスマスプレゼントだ。
その他、チャバネフユエダシャク♂複数、同♀2、クロオビフユナミシャク♂複数、ナミスジフユナミシャク交尾2、ウスバフユシャク♂1、クロバネフユシャク♂1、ヤガ科2種等にも会え充実したクリスマスとなった。

これで今季に出会えたフユシャクは12種となった。

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◆ユキムカエフユシャク♂(埼玉12月下旬)
北海道~中部の標高の高い地域に分布する。しかし、ここは例外的に極端に標高が低い産地となっている。

→ユキムカエフユシャク山梨高地産2006
→ユキムカエフユシャク山梨高地産2007
→ユキムカエフユシャク埼玉低地産2009

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◆チャバネフユエダシャク♀(神奈川12月下旬)
その外見と♀であることから仲間内では「ホルスタイン」の渾名で呼ぶが、この色彩は典型的な鳥糞擬態だ。
性的二型とは言え、♂と同種とは思えない外見をもつ。

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↑チャバネフユエダシャク♂(同上)

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↑ナミスジフユナミシャク(同上)
 風に飛ばされそうになりながら2ペアが交尾していた。
同種は一度、コナミフユナミシャク、オオナミフユナミシャクの2種に分割されたが、今年再び旧来のナミスジフユナミシャクに統合され1種となった。

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↑クロオビフユナミシャク♂(同上)

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↑クロオビフユナミシャク♀(同上)
♀は人生初見。♂と比較しても同種とは思えないルックス。
フユシャクの♀の中では、トギレフユエダシャク(2009年にトギレエダシャクから和名が改名された)や、ヒメクロオビフユナミシャクと並ぶ大きな翅を持つが、もちろん飛ぶことはできない。
翅をマントの様に下げた姿は樹皮に溶け込む擬態になる様だ。

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↑トギレフユエダシャク♀(201020082007

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↑ヒメクロオビフユナミシャク♀(2007


→フユシャク図鑑

<PR>12/23に蛾LOVEさんが日本産フユシャク類WEB図鑑をリリースされました。

→ホームページ
by issun_no_mushi | 2010-12-29 13:27 | 鱗翅目・蛾・冬尺

越冬蝶

ATSさんのフィールドにお邪魔してフユシャク探索。
フユシャクを探して寒い冬の夜に徘徊していると、様々なクモやカメムシ類、カマドウマ等の直翅類等々、皮肉にも目的外の生き物によく出会う。
中でも、成虫越冬中の蝶に出会うと妙に嬉しい。
敢えて厳しい成虫越冬の道を選んだ理由を聞いてみたい。
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◆ルリタテハ越冬(埼玉12月中)
久々越冬個体に出会ったが、前回も今回もクヌギの樹皮に逆さにしがみついていた。
翅裏の地味な模様は、この時の為だと腑に落ちる。

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↑実はヨコヅナサシガメ5齢幼体の越冬集団と呉越同舟状態。
 大丈夫なんだろうか。

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◆ウラギンシジミ越冬(同上)
ツバキなどの常緑樹の葉裏で時々見かける。

→2008/2越冬中ウラギンシジミ
 必ずしも無事に越冬できる個体ばかりではない。

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↑キタキチョウの成虫越冬(同上)
 成虫越冬の為か、北海道には生息しないとか。

→ホームページ
by issun_no_mushi | 2010-12-21 22:08 | 鱗翅目・蝶

クロスジフユエダシャク

フユシャクの大半は一般の蛾と同様に夜行性だが、中には昼行型の種もいる。
クロスジフユエダシャクの♂も昼行性で、初冬の昼間に林を飛ぶ。
なかなか止まらい上に、意外と音に敏感で、接写には少々苦労する。
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◆クロスジフユエダシャク交尾(埼玉12月初)
クロスジフユエダシャク♂は、11月末頃クヌギ林等
で昼に飛び交うが、交尾時間は夕方以降が多い。

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◆クロスジフユエダシャク産卵(同上)
交尾の後、♀は食樹の幹の窪み等に産卵する。

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↑♂

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↑♀

→フユシャク図鑑

→ホームページ
by issun_no_mushi | 2010-12-15 22:26 | 鱗翅目・蛾・冬尺

ナカジマフユエダシャク・ウスオビフユエダシャク

関東平地ではクヌギカメムシに続き、クロスジフエダシャクの交尾・産卵がピークを迎えている。
山地では、平年よりも発生時期が1週間ほど遅れながらも、初冬のフユシャクが顔ぶれを揃え、今季もLarerannis属4種の内、年末に出現する2種を確認できた。
摂氏0度の夜間観察も彼らに会えれば苦ではない。
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◆ナカジマフユエダシャク♂(山梨11月下旬)
私が好きなLarerannis属4種の中の1種。
ナカジマフユエダシャクの和名は当初シロフユエダシャク(白冬枝尺蛾)だったが、別種であるシロフフユエダシャク(白斑冬枝尺蛾)と似ていて紛らわしい為に改名されたとか。
「ナカジマ」とは、フユシャク研究の大家である中島秀雄先生の名を冠したものだ。

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↑既に主のいなくなったクモの巣にかかって果てたナカジマフユエダシャク♂ 自然はこういう悪戯もする。
川北さん真神ゆさん蛾LOVEさんの協力を得て、2週続けて探索し、♂には2桁会えたものの、今年も♀には会えなかった。

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◆ウスオビフユエダシャク♂(山梨11月中旬)
Larerannis属4種の中で最も早く出現する1種。
関東近辺では初冬の山地で短期間出現する。

→フユシャク図鑑

→ホームページ
by issun_no_mushi | 2010-12-08 22:34 | 鱗翅目・蛾・冬尺

クヌギカメムシ産卵

クロスジフユエダシャクの♂がヒラヒラ飛びはじめたクヌギ林で、樹皮の隙間に産卵するクヌギカメムシが目に付く季節となった。
カメムシには成虫越冬する種(クサギカメムシ等)や、幼虫越冬する種(アカスジキンカメムシ等)がいるが、クヌギカメムシの仲間はカマキリ等の様に卵越冬する為、晩秋が産卵シーズンになる。
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◆クヌギカメムシ産卵(山梨11月下旬)
クヌギカメムシは3種類(純正クヌギカメムシ、ヘラクヌギカメムシ、サジクヌギカメムシ)いるが、この日は神奈川と山梨で産卵中の純正クヌギカメムシを観察できた。
産卵後に母虫は年を越すことなく命を終える。

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この画像には少なくとも10頭の産卵中のクヌギカメムシが見える。

→春の幼虫羽化

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→越冬中のクサギカメムシ成虫(同上)

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→アカスジキンカメムシ5齢幼虫(同上)

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◆カシノアカカイガラムシ♀(同上)
体長約2mm。何頭も歩き回っていた。
クヌギカメムシの産卵を探すと、同じ時期に同じ樹で見かけることが多い。


→ホームページ
by issun_no_mushi | 2010-12-01 22:01 | 半翅目(蝉・亀虫)