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一寸の虫にも五分の魂

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イボタガ・エゾヨツメ

春は大型蛾が現れる時期でもある。
オオシモフリスズメを始めとしたスズメガや、野蚕(ヤママユガ科)の仲間等が夜間に舞う。

今年は各地からエゾヨツメの出現が遅めとは聞いていたが、5月の初見は確かに遅い。

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◆イボタガ(山梨5月)
日本では1科1種のイボタガは、幼虫がイボタ等を食すことからこの名がある。
翅の模様は何度見てもシックで美しい。

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◆エゾヨツメ♂(同上)
日本のヤママユガ科の中で、唯一春に成虫が羽化する。
4つの眼状紋からこの名があるが、後翅の青い眼状紋は角度によって鮮やかで美しい。

→イボタガ・エゾヨツメ2010
→エゾヨツメ2007
→イボタガ2007
→エゾヨツメ2006
→イボタガ2006

→野蚕図鑑

→ホームページ
# by issun_no_mushi | 2011-05-25 23:56 | 鱗翅目・蛾・野蚕

ウスバシロチョウ・アオスジアゲハ

春が進むと、アゲハチョウ科が姿を現す。
ウスバシロチョウ、アオスジアゲハをはじめ、ナミアゲハ、キアゲハ、クロアゲハ、オナガアゲハ、カラスアゲハ、ジャコウアゲハ、ホソオチョウ等を確認したが、滅多に静止せず、大人しく被写体になってくれない種が多い。
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◆ウスバシロチョウ(東京5月)
シロチョウの名をもつがアゲハチョウ科。別名ウスバアゲハといい、その方がより正確なのだろうが、長年使われてきたウスバシロチョウという和名の方が通る。
派手な種が多いアゲハチョウ科らしからぬルックスが清楚だ。

日本には3種のパルナシウス(Parnassius:アゲハチョウ科ウスバアゲハ亜科ウスバアゲハ族ウスバアゲハ属)が棲息するが、この種は本州で会える唯一のパルナシウス。
他の2種(ヒメウスバシロチョウウスバキチョウ)はいずれも北海道特産種。

→ウスバシロチョウ2009
→ウスバシロチョウ2008
→ウスバシロチョウ2007
→ウスバシロチョウ2006
→ウスバシロチョウ2005

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◆アオスジアゲハ(神奈川5月)
素早く飛ぶアゲハチョウで、子供の頃は採集できずに悔しい
思いをしたものだ。暑い日の吸水中なら接近も容易だ。

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↑ナミアゲハ(神奈川4月)

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↑キアゲハ(山梨4月)

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↑ホソオチョウ♂(山梨4月)

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↑ホソオチョウ♀(山梨4月)

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↑ホソオチョウ交尾(山梨4月)


→ホームページ
# by issun_no_mushi | 2011-05-18 21:02 | 鱗翅目・蝶

ギンイチモンジセセリ・ミヤマチャバネセセリ

セセリチョウの仲間はけっこう寒がりなのか、スプリングエフェメラルのミヤマセセリを除いて、他科の蝶に比べて出現時期は遅く感じる。

ようやく2番手として現れるのはギンイチモンジセセリとミヤマチャバネセセリの2種だが、最近は棲息環境がどんどん狭くなっている。
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◆ギンイチモンジセセリ(神奈川5月)
春型は後翅裏に銀色の太筋があることからこの和名がある。夏型は筋の色が地味になり目立たなくなる。
他のセセリチョウに比べて、飛び方がバタバタと不器用に見える。
最近、見かける個体数が極端に減っているのが気になる。

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↑ヤガ科のタイワンキシタアツバ(同上)
色合いといい、バタバタとした飛び方といい、ギンイチモンジセセリと紛らわしかった。

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◆ミヤマチャバネセセリ交尾(同上)
和名に深山(ミヤマ)と付くが、平地で見かけることが多い。
後翅裏中央の白点が特徴。このペアは目前で求愛し、交尾に至った。
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↑テリトリを見張る個体(同上)
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↑羽化間もないと思われる個体(同上)

→ミヤマチャバネセセリ2010
→ギンイチモンジセセリ・ミヤマチャバネセセリ2009
→ミヤマチャバネセセリ2009
→ミヤマチャバネセセリ2007
→ギンイチモンジセセリ・ミヤマチャバネセセリ2006
→ギンイチモンジセセリ・ミヤマチャバネセセリ2005

→セセリチョウ図鑑

→ホームページ
# by issun_no_mushi | 2011-05-11 21:39 | 鱗翅目・蝶

ツマキチョウ

春羽化の蝶の中には、年1化の種も多い。シロチョウ科のツマキチョウもその1種。
前翅端が尖っているのがこの種の特徴で、♂の前翅端が黄色いことが和名の由来。
本来ならツマキシロチョウというべきだろう。モンシロチョウより小さく、直線的に飛ぶ。

高山蝶クモマツマキチョウは、♂の翅端が黄色い点はツマキチョウと同じだが、翅の先端は尖らない。

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◆ツマキチョウ♂(神奈川4月)
♂は和名の由来である前翅端の黄色い斑紋が目立つ。
♀を探して飛び回り、なかなか止まらない。
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↑別個体♂の吸蜜

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◆ツマキチョウ♀産卵(山梨4月)
♀の前翅端は黄色くない。食草のアブラナ科のハタザオに1つづつ産卵していた。
来春には子孫に会いたいものだ。
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↑♀の休憩。後翅裏は迷彩の様な模様があり、翅を畳むと目立たなくなる。

→ツマキチョウ2010


→ホームページ
# by issun_no_mushi | 2011-05-06 13:51 | 鱗翅目・蝶

シータテハ・クジャクチョウ

春羽化の蝶と競って、越冬蝶達も春の陽の光を謳歌していた。
成虫越冬するタテハチョウは秋型(越冬型)が成虫越冬し、春に交尾・産卵する。
関東甲信では高い標高を好むシータテハやキベリタテハ、エルタテハ等も、比較的寒さが厳しくない低標高地で越冬するらしく、越冬明けの個体は山麓の低地でも見られる。
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◆シータテハ越冬型(山梨4月)
越冬型(秋型)は夏型に比べて翅のギザギザが強い。成虫越冬。
後翅裏の白紋が「C」の字に似ていることが名前の由来。
キタテハに似るが、シータテハは関東甲信では山地性。

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↑キタテハ(同上)成虫越冬。

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◆クジャクチョウ越冬型(同上)
アジア亜種は学名に「芸者」が付くことでも有名。成虫越冬。
中部以北に分布し、関東甲信では山地性。

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↑ルリタテハ(同上)成虫越冬。

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↑テングチョウ(同上)成虫越冬。

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↑イカリモンガ(同上)蛾だが、昼行性で蝶の様な止まり方をする。成虫越冬。

→ホームページ
# by issun_no_mushi | 2011-04-27 23:03 | 鱗翅目・蝶